2004年産地確認会報告 加茂有機米生産組合
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2004年産地確認会報告 加茂有機米生産組合

[ 2004年12月31日 加茂有機米生産組合 ]

■加茂有機米生産組合(新潟県加茂市)
訪問者:橋本(代表)、加藤(やまゆり)、前川(大地・事務局)、牧下(事務局)


 9月1日に訪問しました。昨年は8月20日の訪問です。今年はすでに穂も出そろい、 モチ米などの収穫がはじまっている田んぼも見受けられました。
 石附健一さん、事務局の泉泰元さんに案内していただきました。
 全般的な状況としては、新潟県の特別栽培認証が畦の除草剤を問題にしていないため、生産組合内部では、特別栽培米生産者の米を、畦除草剤あり、 なしに区分けして管理しています。畦での除草剤使用が比較的多く見受けられる新潟県で、 区分けすることにより畦除草剤を減らしていくよう誘導する効果があるでしょう。

■石附健一さん


 ほぼすべて有機栽培米です。前号の提携米通信(2004年6月号)で泉さんがレポートされているように、今年は石附さんの田んぼで、 昨年の収穫後、米ぬかと元肥となる鶏糞をまいて、できるところでは冬期湛水を行い、稲わらとともに分解を冬場に行わせるようにしました。 除草効果を考えたものですが、春の田んぼの状態がきれいになり、また、均一に肥料が回ったようです。
 また、自家採取しているコシヒカリをつかってプール育苗にも取り組みました。田植えの期間が長いため、育苗のコントロールがしやすかったこと、 成苗にするのに適していること、省力化となったことなど、プール育苗の効果はとても高かったようです。
 田植え後、1週間後ぐらいからは順番に乗用の除草機と手押し除草機を押し、さらに、手取りでヒエの除草を行いました。訪問した日も、 ヒエを抜く作業を続けていました。最初は根から抜いていたそうですが、収穫が近づいてきた現在ではヒエの穂首だけを刈り取っていました。 除草作業は、ヒエが多いところで反あたり40時間・人になるようです。
 台風の被害は、畦の周辺で少し白穂が出ていたり、すれて有色粒になりそうなものがあったりしましたが、倒れるなどの被害はなかったようです。 葉先が枯れているものもありました。
 石附さんの話では、一般栽培では、通常ならば多くの田んぼが倒れていてもおかしくない時期なのに今年はほとんど倒れておらず、 夏の高温で実入りが少ないのではないかということでした。
 今年は、早くからトンボが飛んでいてチョウをよく見かけたとのこと。もちろん、バッタもたくさんいました。

■山田均さん


 加茂市の中心部、市役所の近くの住宅地で小面積の田んぼや畑を維持されています。除草剤1回(ダブルスター)のみの特別栽培米です。 山田さんの田んぼの回りはみごとに畦大豆が育っていました。伝統的な美しい光景です。大豆は苗にして等間隔に植え、 除草作業をしやすいようにしています。それもあって見た目の美しさもあるのでしょう。大豆は自家用です。
 台風15号の時に少し葉先がすれたようですが、風が吹く2日前に田んぼに水を入れて蒸散を防いでいました。 そのため穂への被害はほとんどありませんでした。
「台風や大風の前には田んぼに水を入れろと昔から言っていたのだが」という言葉は、このあと、各地で聞くことができましたが、 広い面積や収穫前の作業や水の管理上、あるいは、台風が速度を上げてしまったため、水を田に入れることができなかった生産者も多くいました。 伝統の智恵を生かすことが現代においていかに難しいか考えさせられます。
 畦の草は8月10日頃に刈り終え、その後はカメムシ予防のため草を刈らずに置き、そろそろ最後の畦草刈りを行うところだそうです。 収穫は予定通りだと9月10日頃からとのことでした。

■小林正利さん


 加茂市では数少ない園芸農家です。キュウリ、トマト、花卉類のかたわら稲作を行っています。稲作は、除草剤1回(ダブルスター) のみの特別栽培米です。ヒエは少々出ていますが、「抜くほどでもない」とのこと。畦草は2回刈り取りを行い、 最近はちょっと忙しいので放ってあるとか。
 加茂市では、全体で減反未達成地域のため、大豆などの機械への補助金が出ず、その結果、加茂市は減反田んぼはありますが、 大豆などへの転作はほとんど見られません。また、加茂市は空中散布を行っていませんが、周辺ではラジコンによる空中散布があるようです。

■佐野誠さん


 除草剤1回(ダブルスター)のみの特別栽培米。全栽培面積が6町あります。肥料の撒きムラをなくすため、手撒きをしています。 3年前から息子さんが後継者として入りました。他の生産者よりもできが早く、9月10日前からは稲刈りに入りそうです。 台風の被害で風がすった有色粒はありますが、収量の想定範囲内であり気にしていないとのこと。むしろ、今年は稲姿がすっきりした小高の状態で、 稲穂が重くなく、そちらが少し気になっています。以前は60株植えをしていましたが、現在は50株植えにすることで、 茎が太くなったとのことです。畦草刈りは息子さんの担当とか。栽培記録について聞いてみましたが、ずっと農業日記をつけていたので、 特別栽培などの記録も特に面倒だということはないようです。

■馬場三陽さん


 今日は訪問する予定ではなかったのですが、ちょうどほ場を通りかかったところで、もち米の収穫作業をされていました。お話しを聞くと、 他のもち米生産者10人と坪刈りをしてもみすりしたところ、不稔粒が多く、平年より40kgほど収穫が少ない計算となったそうです。 品種はわたぼうしでした。稲穂が青いままなのが印象的です。

■大橋正さん、早川勇さん


 大橋さんにはお会いできませんでしたが、有機栽培のほ場を確認しました。大橋さんは今年ふたたび紙マルチを導入しました。 紙マルチを数年やめたものの昨年は田植え後1カ月から機械除草を入れることになり、やはり省力化から紙マルチの再導入に踏み切ったそうです。 それでも、手取り除草を2~3回入っているとか。
 早川さんは、ずっと有機栽培を続けていましたが、今年、身体をこわしたため、除草作業が思うようにいかず、結局除草剤を1回導入しました。 来年から有機転換期間中となりますが、「もう一度やり直しです」とのことです。紙マルチを導入する方向です。 息子さん2人がきのこ栽培と稲作の後継者として作業をはじめていました。ニカメイチュウが若干出ていました。

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